タイではインターネット利用者の9割が利用しているソーシャルメディアFacebook。マーケティングコミュニケーションのチャネルとして活用されています。これはいまやテレビや新聞のようなマスメディアよりも到達効率の高い伝達手段になっています。ここで積極的な情報伝達を行うことで、新しい形での顧客や潜在顧客とのエンゲージメント構築が可能になります。
最近は特にB2Bビジネスを手掛ける企業でも、ソーシャルメディア活用は当たり前のものになってきています。今回は主にB2B企業のFacebook活用メリットについて解説したいと思います。
Facebookを活用することによって以下の点が可能になります。
1. 企業・製品認知度向上と浸透
2. ウェブサイトへの流入に繋げていく
3. 商品情報、会社情報、啓蒙情報、様々なコンテンツの投稿をターゲット層に配信することができる
4. 顧客・潜在顧客との関係を構築できる
それぞれ解説していきます。
はじめに
今までは、多くのタイB2B企業で「うちには必要ない」「イメージができない」「SNSはB2Bに向かない」、等の認識がありました。B2C企業がソーシャルメディアを活用することはイメージをしやすいと思います。「これが美味しかった」「これ凄く使える!」「こんなおしゃれなもの買った」と様々なシーンで情報発信を行いやすい商品である場合、企業のソーシャルメディア活用としても優れたコミュニケーションチャネルになることは間違いないです。
一方、B2B企業の場合、「この製造会社の機材を導入しました」「この企業のこのソリューションを使用してます」等の情報発信はなかなか個人からの投稿では多くないイメージです。
では、医療機器、重機、機材、ソフトウェアなど、B2Bでもなかなか個々からの情報発信やターゲットが広くないものは本当にソーシャルメディア活用に向いてないのでしょうか?
タイB2B企業がソーシャルメディアを活用する重要性
実は、そういった商材を扱うB2B企業こそ!ソーシャルメディアの活用をするべきなのです!B2B商材は切り替え・買い替え需要が起こった際、すでに取引のある業者から購入する傾向が高いですが、その関係性だけで収益を維持、伸長させていくことは容易ではなくなりました。
そういった事業環境の中で自社製品をさらに多く、広く販売するために新規顧客を開拓していかなければならないとなると、まずは企業や製品の認知が浸透していることが重要です。そして、多くのB2B企業でターゲット層に対する継続的な情報発信施策の必要性が認識され始め、実現するための手段としてソーシャルメディア活用の重要性が注目されているのです。
1. 企業・製品認知度向上と浸透
例えば重機や機材の買い替えを検討する購買担当者は、情報収集から始めます。しかし、そもそもどの会社から情報収集すればいいのか、どの会社のウェブサイトにアクセスするかという段階で、担当者の頭の中に企業名、製品名が浸透していなければ、ターゲットは具体的なアクションを起こしません。つまり、普段からターゲットとなりうる人々に接触しておく必要があるわけです。
タイでは日系B2B企業の認知獲得手段として、WISE、ビジネス情報サイトSAMURAI ASIA等、平面広告媒体の利用が見られます。しかしこのような媒体での広告は到達数が限定されている上、わざわざ情報を探している場合以外、あまり視認されません。インターネット利用者の9割がFacebookを利用して、一日のインターネット利用時間9時間以上のタイでは生活する日々の中でソーシャルメディアからの情報発信は随時目に入ってきています。
2. ウェブサイトへの流入に繋げていく
顧客の側からお問い合わせのアクションをしてもらうインバウンドマーケティングの施策としてコンテンツSEOが広く利用されています。広告費を使わずに自社サイトに優良なコンテンツを掲載して検索エンジンからの流入を獲得するという取り込みです。確実に効果が出るため、弊社のお客様にも必ず取り入れていただいている施策です。ただし、コンテンツSEOは検索エンジンで上位に表示されるまでに一定の時間がかかります。短時間ですぐに効果が見えてくるのがソーシャルメディアマーケティングです。ソーシャルメディアで優良コンテンツを投稿し、そこから詳しい商品サービス資料などの情報提供やお問い合わせに対応できるウェブサイト流入へと繋げていきます。
3. 商品情報、会社情報、啓蒙情報、様々なコンテンツの投稿をターゲット層に配信することができる
ターゲットに訴求するためには、広告配信を使います。Facebookでは、広告配信する際にユーザーの居住地域、年齢、性別はもちろん、医学に興味がある、重機に興味がある、建物に興味があるなど、ユーザーの興味関心で配信先を設定することが可能です。また、しっかりとターゲット層を決めた上で、自社商品・サービスとは直接関係がなくてもターゲット層に有益なコンテンツを投稿し、そこへのアクセスから自社の商品・サービスを知ってもらうという戦略も極めて有効です。
4. 顧客・潜在顧客との関係を構築できる
Facebookを利用したものの、すぐに売上増に直結しないというケースもあります。「この商品・サービス買ってください」等の一方的な投稿をする前にユーザーとの関係を構築してくことが重要になります。つまり、ユーザーからの信頼感や親近感を築き上げる上で定期的にFacebook上でキャンペーンを実施したり、会社の社員インタビュー、仕事風景、イベントの様子等を配信することでユーザーに安心感、信頼感を与え、この企業の商品・サービスを検討してみようというマインドに繋げていくのです。
タイ市場のB2B企業でFacebookを活用している事例を一部ご紹介します。
PTT News様Facebookページ事例
PTT News様 Facebookページ情報
事業 | 石油、国際貿易事業、技術・エンジニア |
ページファン数 | 383,125 |
ページ設立日 | 2010年 3月29日 |
Facebookページ | www.facebook.com/PTTNews/ |
ウェブサイト | https://www.pttplc.com/en/Home.aspx |
PTT News様は、Facebookを通じて毎月数多い投稿数で情報発信を行い顧客との関係づくりを積極的に行っています。主にユーザーとの信頼性を築き上げるため、積極的に会社がどのような活動を行っているのかの投稿を配信しています。
成果材料:
エンゲージメント数とページのファン数を成果とします。
備考:エンゲージメントとは投稿に対してユーザーが取ったアクションになります。(例:イイね、シェア拡散、コメント等)
SCG様Facebookページ事例
SCG 様 Facebookページ情報
事業 | セメント建物、化学薬品、包装、投資 |
ページファン数 | 633,204 |
ページ設立日 | 2013年 7月25日 |
Facebookページ | https://www.facebook.com/SCGofficialpage/ |
ウェブサイト | https://www.scg.com/landing/index_en.html#en |
温暖化についてのコンテンツ(左)と二酸化炭素の危険性(右)などの知識コンテンツを含む投稿を分かやすくインフォグラフィックで説明してユーザーとのコミュニケーションを行う投稿配信をしています。
3M様Facebookページ事例
3M様 Facebookページ情報
事業 | 化学製品、医療関連、製造関係 |
ページファン数 | 4,174,054 |
ページ設立日 | 2010年 11月29日 |
Facebookページ | www.facebook.com/3MThailand/ |
ウェブサイト | www.3m.co.th |
会社の活動紹介やサービス紹介や知識教育コンテンツを配信しています。
NTTDATA様Facebookページ事例
NTT DATA 様 Facebookページ情報
事業 | クラウド、ネットワーク、ストレージなどの基盤方式技術の検証と確立、データセンターの建設など外販ソリューションの開発 |
ページファン数 | 10,285 |
ページ設立日 | 2019年 4月19日 |
Facebookページ | https://www.facebook.com/nttdatathai/ |
ウェブサイト | http://www.nttdata.co.th/ |
NTTDATA様は実際にご支援させて頂いた弊社事例になります。
ブランド認知の低さから就職活動中の新卒者や転職活動者へのアプローチで苦労され、またビジネス市場においてもその認知の低さから営業面で多くの課題がありました。
成果:開設日から月に定期的なコンテンツをアップすることでファン数獲得に繋がり、週1での採用募集のお問い合わせやサービスに関するお問い合わせがが来るようになりました。
さいごに
タイ市場B2B企業がFacebookを活用するための重要性をご紹介いたしました。
検索需要を作り出し、お問い合わせを増やすために、B2B企業こそソーシャルメディアをうまく活用する事が重要になってくるのです。
今までデジタルマーケティングの経験をお持ちでないB2B企業のみなさま、是非今回紹介した内容を参考にFacebookページ運用を検討され、弊社までお気軽にご相談頂けると幸いです。